エテリ組が私に残した衝撃【フィギュアスケート女子】
こんばんは。昨日のフィギュアスケート女子フリー、すっっごかったですね…！！！坂本花織ちゃん、ダイナミックでありながら繊細な演技をノーミスで滑り切り銅メダル🥉本当におめでとうございます〜！
そして最終滑走のワリエワの演技。本日のワイドショーでも散々取り上げられていましたが、辛かったですね…。そして演技後のワリエワを叱責したエテリ・トゥトベリーゼコーチに批判が集まっています。
「鉄の女」との異名をもつエテリコーチを見ているうちに、段々と興味がわいてきた私。今日一日、暇さえあればエテリコーチ、そしてエテリ組の練習拠点「サンボ70」について調べまくっていました。
エテリ組、恐るべし
4年間ほどフィギュア観戦から離れていたので、ロシア組（エテリ組）のとんでもないレベルに開いた口が塞がらなくなりました。トゥルソワが4回転跳んだ瞬間、「4回転フリップ…？」とぽかん。そして4種類5本の4回転を次々決めているのを見て、いや羽生くんでもこんな構成滑らんわ！！！と突っ込んでしまいました。
シェルバコワも4Fを2本跳んでるし3Tくっつけてるし。いやいや、それ昌磨さん2Tになってたやつですやん…女子で4F-3T跳ぶとかどこの世界の話？？？
そしてワリエワは今回フリー141.93点と辛い結果でしたが、自己ベストは185.29点と考えるととんでもねえ選手です。そもそも、あれだけミスの出た演技が樋口新葉ちゃんの1回転倒した演技より点数高いんですよ？？？さすが絶望。
そんなロシア最強女子を育てたのがエテリ・トゥトベリーゼコーチです。
エテリ・トゥトベリーゼコーチとは
主にロシアのフィギュアスケーターを指導するコーチ。かつてはソチ五輪団体金メダリストのリプニツカヤ、平昌五輪金メダリストのザギトワ、銀メダリストのメドヴェージェワを指導していました。
現在、エテリコーチの下で指導を受けているメンバーは
- アンナ・シェルバコワ（北京五輪優勝🥇）
- アレクサンドラ・トゥルソワ（北京五輪🥈）
- カミラ・ワリエワ（北京五輪4位）
- アリョーナ・コストルナヤ
- ダリア・ウサチョワ
- モリス・クヴィテラシヴィリ（ジョージア代表/男子10位）
- ソフィア・アカチエワ（ジュニア）
- アデリア・ペトロシアン（ジュニア）
などがいるそうです！4回転跳ぶ女子選手がごろごろいるロシア、恐ろしあ。
記事から見る、エテリ組の練習風景
エテリ組の強さの背景に、かなりの負荷をかけた練習を相当量こなしていることが考えられます。この相当量の練習をこなす体力、持久力をつけるためにエテリ組はドーピングをしているのでは…？そんな疑いがかけられています。そして調べれば調べるほど、エテリ組の過酷な練習の様子が見えてきました。
指導の内実はあまり明らかではないが、コーチを務めるアスリート養成学校「サンボ70」は充実した環境を誇る。バレエやダンス、ウェイトトレーニングのためのルームが備えてあり、リンクでの練習に加え、多角的なトレーニングを選手は受けられる。また、ジャンプのコーチなどスタッフも多い。子どもの頃から指導する選手もいれば、中途で他のクラブから移ってくる選手もいる。
「なぜ厳しいコーチと呼ばれるのでしょうか？」
その環境のもと、指導はしばしば「厳しい」と表現されてきた。氷上練習に限っても、休みをとらずに1時間半滑り続ける練習を午前と午後に実施するという。子どもであっても容赦せず、泣き出す選手も珍しくない……など、さまざまなエピソードが伝えられる。ロシアメディアの取材でその点を尋ねられたとき、このように答えている。「私は叱ります」ロシア国内でも賛否両論…“女子フィギュアの世界を変えた”鬼コーチ・エテリとは何者か？ - フィギュアスケート - Number Web - ナンバー
「厳しい訓練をすれば、楽に戦える」というロシアの大元帥スヴォロフの格言は、「フルスターリヌィ」の規則をよく表現している。競争相手より頭2つ分傑出すれば、誰にも負けないというものだ。「個別の計画」はない。女子選手たちは皆、毎日、自分のプログラムを（ときに1日何度も）演技し、どんなに疲れても、トレーニングを重ねる。スケーティング、振り付け、ストレッチ、室内トレーニング・・・。どんなチャンピオンにも特権などない。
（中略）
近年、エテリは将来、チャンピオンになるべく選手を3人ずつ育成している。これは表彰台に登れる人の数である。そのため、選手を育てるコンベアーシステムだとも非難されている。
（中略）
コーチ仲間たちは、彼女の成功を冷ややかに受け止めている。というのも、表彰台はトゥトベリーゼ門下生に占領され、結果が出ないコーチやスポーツクラブには資金の援助もなく、また評判もついてこないからである。
午前・午後に行う90分間滑り続ける過酷なトレーニング、他には練習中ろくに水も飲めない、厳しい体重制限……それでもエテリコーチについていくロシア選手が後を絶たないのがすごい。それだけ結果を出しているということで、選手やその両親も信頼しているんでしょう。
以下はエテリ組の練習拠点「サンボ70」の潜入記事なのですが、かなり興味深く読ませてもらいました。
彼女が登場するや、リンクにはピンと張り詰めた空気が漂い始める。ひょうたんやスネークでウォーミングアップをするメドベデワにしてもザギトワにしても表情は一気に険しくなる。もちろん数日先に欧州選手権が迫っているというのもあるだろう。リンクサイドに置かれたおなじみのぬいぐるみのティッシュケースとの対比がなんとも言えない。
（中略）
地下には、バレエやダンス用のトレーニングルームが大小3部屋、ウエイトトレーニングルーム、更衣室、医務室などがある。
タイミングよく、トゥトベリーゼの別グループがジャンプの陸上練習をしていた。鏡でフォームを確認しながら、片足での二重跳び、半分に折った長さでの縄跳びなど、まずは縄跳びを使った基礎練習。
その後、アシスタントコーチのセルゲイ・ロザノフ（ニコライ・モロゾフ系のイケメン）による連続ジャンプの指導が入念に行なわれていた。
（中略）
トゥルソワはこれからすぐ近くにある学校に授業を受けにいくという。トップ選手には学業のサポートがあり、今日は数学、明日は歴史といったように日替わりで個人授業の補習を受けるのだそう。
メドベデワ、ザギトワを生んだロシア“虎の穴”潜入取材の舞台裏。 - フィギュアスケート - Number Web - ナンバー
ドーピングの真偽はわからないけど
「持久力を上げるなど、演技の後半に効果があると考えられる」と指摘するのは、ドーピングの専門知識を持った薬剤師「スポーツファーマシスト」として啓発活動に取り組む村上真樹子さん（５９）。フィギュア女子の元日本代表の村上佳菜子さん（２７）の母だ。
ワリエワのドーピング違反の原因が、故意なのか不注意などによるものかは不明。だが、トップアスリートでは「うっかりドーピング」にならないよう、食べ物などの徹底した管理は常識となっている。真樹子さんは、娘がまだ幼い頃から「口にする物、皮膚に触れる物は疑うように」と教えてきたという。（中略）
国内のドーピング問題の処分を決める「日本アンチ・ドーピング規律パネル」の委員長で、ＣＡＳの仲裁人も務める早川吉尚弁護士は「世界には『悪魔の医者』がいる」と明かす。禁止薬物が体内から代謝される時間を計算し、選手に「この日までは飲んでもいい、という指導をした上で処方する」といった悪質なケースまであるという。
「世界には『悪魔の医者』がいる」ドーピング専門家が明かす手法とは？ 渦中のワリエワ演技後に涙＜フィギュアスケート女子SP＞：東京新聞 TOKYO Web
過去ロシアのドーピングが常態化していたことを思うと、悪魔の医者がロシアにもいるであろうことは想像するに難くないですよね…。その悪魔の医者がフィギュアスケートに関わっているとは言い切れないですが、祖父の薬を間違えて飲んで200倍の禁止薬物を検出？そんなことありえないので疑ってしまいます。ワリエワだけでなく、エテリ組の中でドーピングが蔓延しているのか。この真偽については最後まで明るみに出てこないような気がします。
ということで、本日はエテリ組から受けた衝撃について、そして調べてみたことについて思うままに書いてみました。調べれば調べるほど興味がわいて、エテリ・トゥトベリーゼという人についてもっと知りたい、そう感じている自分がいます。
昌磨くんがランビエールコーチと出会う前、コーチ難民をしていた頃にエテリ組のキャンプに参加したことがあるようです。エテリは昌磨くんと一緒にやることも想定していたようですが、昌磨くんはエテリ組に入りませんでした。はっきりとした理由は明かされていないけど、エテリ組は決められた振付師による曲・振付で滑らないといけないらしくその条件も飲み込むことができなかったのでは…？と言われていました。昌磨くんがエテリ組に入っていたらどうなっていたんだろう。
引き続き、エテリ組の動向を注視していこうと思います。サンボ70の潜入記事があるという2018年のNumber、気になるので今度タイミング見つけて読みに行きます。
時間があれば女子フリーの記事も書けたらな…って今さらすぎる？
それではまた！
