映画『彼女が好きなものは』感想あれこれ ※ネタバレ有

こんばんは。ずーっと観たいと思っていた映画、『彼女が好きなものは』ようやく観れました!

BL好きな女の子がゲイに出会って暴走する物語が見たいと最近思っていて、予告編を見てもしかしてこれは?!と期待したんですが全然違う話でした笑

想像していた話とは違ったけど、色々考えさせるところもあり涙なしには見られないところもあり、心に残る映画でした。間違いなく、2022年のマイベストムービー候補です。映画を観終わってすぐ、今感じていることを忘れないようにしなければ!と思ってばーっと書き尽くしました。箇条書きなので時系列バラバラで、見にくいところもあるかと思いますがご容赦ください\\\\٩( 'ω' )و ////

 

※以下、映画『彼女が好きなものは』の作品に関するネタバレを含みますので、未鑑賞の方はご注意ください。

 

 

あらすじ

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⾼校⽣の安藤純は自分がゲイであることを誰にも告げずに⽣きていた。ある⽇、書店でクラスメイトの三浦紗枝が、男性同⼠の恋愛をテーマとした、いわゆるBLマンガを購⼊しているところに遭遇する。BL好きであることを秘密にしている紗枝は「誰にも言わないで欲しい」と純に口⽌めをするのだが、彼⼥はまだ知らなかった。⽬の前にいる純が、彼⼥の好きなゲイであることにー。 純には妻⼦ある同性の恋人マコトがいるが、書店での遭遇をきっかけに、純と紗枝は急接近する。紗枝の友人達とダブルデートをしたり、クラスメイトたちと遊園地で遊んだりと仲を深めるうちに、純は紗枝から告⽩をされる。「自分も“ふつう”に⼥性と付き合い、“ふつう”の人⽣を歩めるのではないか︖」。一縷の望みにかけるかのように、紗枝の告⽩を受け⼊れ、付き合うことになったのだが・・・。

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感想あれこれ

★4.3

  • 高校生男子に手を出す既婚者男性、冷静に考えなくてもやばい。
  • とりあえずたくさん泣いた。安藤の立場になっても、お母さんの立場になってもどうしようもなくて辛かった。
  • 自殺した高校生の子のご両親、真っ当な道を歩ませてあげたいという言葉がぐさぐさ刺さる。彼のためのようであって、全く彼のためにならなかったのかな。
  • この話では三浦さんという女の子がとことん安藤くんを理解しようとしたからこそ救われたけど、現実では安藤くんのように悩み続けてどうしようもなく動けない人たちがたくさんいるんじゃないかな。映画はファンタジーだし、と言ったらそうかもしれないけど。
  • 今まで同性愛を扱った話はいくつか観てきたけど、一番大事な部分について扱った話は初めて見たかも。結婚して幸せな家庭を築きたい、でも男性が好き。その葛藤って今の日本じゃどうにもできなくて。そもそも意識の部分で考えるならば日本だけじゃないし、あと何十年かかったら当たり前の世の中になるかなんてわからない。
  • 同性同士で結婚することは制度上は近いうちにできるようになるかもしれないし、子供は養子制度などで育てることができるようになると思う。でも、同性同士のカップルに育てられている子供が、学校でいじめられないかな?親のせいで変な目で見られないかな?そんなふうに思ってしまうカップルもいるんじゃないかな。どんなに制度が整っても、周りの意識というのはそんなここ何年かで変えられるものではない。でも10年前と比べても格段に人々の意識って変わっているし、少しずつ前には進んでいるはず。
  • 想像していた話とは違ったけど、とても救われる話だった。
  • 山田杏奈ちゃん、ひらいてのイメージが強すぎてBL好きが暴走する話だと思ってた。たしかにBL好きではあるけど、安藤のBLを見て一度たりとも喜んでないんだよね。腐女子に対する理解が足りていないのかもしれないけど、好きな男子とはいえBLを見たら多少はテンション上がったりしないのかな…?
  • 安藤の飛び降り後、クラスで同性愛について話すシーンが薄っぺらすぎて怖かった。さすがに小野がキレたところはお前がそれ言えた立場じゃないだろとは思ったけど。
  • 本当は男性が好きだけど、表面的には女性と付き合う。ゲイはみんなそうなの?そういうふうに三浦さんが思ってしまうのも無理ないし、そう考えてしまった時の三浦さんの気持ちを想像すると辛い。
  • 亮平がいい子すぎる。亮平に泣かされた。演じているのはまえだまえだの前田旺志郎くんらしいけど、眉毛濃い斗亜たんにしか見えなかった。
  • 思春期の男の子だし、お母さんの甲高い喋り方とかうざったく感じてしょうがなかっただろうな。そして飛び降り後の「お母さんも高校の時憧れの先輩がいたんだよね」という薄っぺらい共感。でも初めて安藤がお母さんに本音をぶちまけて、ふたりで泣いて、初めて理解し合えたような感じがした。
  • 彼女が好きなものはという題名、原作と違うのが気になってた。原作の題名のままだとちょっとネタ映画のようなイメージを受けてしまうというか。でも作中で、彼女が好きなものは、に続く言葉が変化しているのが面白かった。私が好きなものはBLであって、安藤くん。僕が好きなものは男であって、三浦さん。
  • 飛び降りはしないでほしかった。だってもし死んでたらどうするの?みんなの薄っぺらい同情だけついてまわって、小野も謝れないで飛び降りに繋がった言葉を引きずるまま。飛び降りとかなしに、周りからの好奇の目を受けながらもどう向き合うのか、どう生きていくというのが知りたかった。でも現実的に考えると、こういう状況になったら安藤のように転校してだれも知らないところに行くのが普通だよね。でも転校したところではまた以前と同じように女の子を好きなふりして過ごすのかな?もう、隠さないで生きていけるようになったのかな。
  • 全校集会の「私はBLが大好きです!」って叫ぶところ、予告見た時は良い感じの映画なのにこのシーンだけ狂ったか?と思っていたんだけど、安藤と同じような立場に自分を置くという一種の愛なのかな。ゲイであるという隠したいことを全校生徒に知られた安藤に向けて、BL好きという隠したいことを晒け出す。自己開示という愛なのかもしれない。
  • 全校集会のヒュー!とかって、本当にそんなふうになるか?って興醒めしたところもある。あと安藤がゲイだと発覚してからのクラスメイトの反応、不自然すぎない?さすがにあんな露骨にクスクスしないよね。
  • 神尾楓珠くん、かっこよすぎる。さすがにこんな高校生いたらかっこよすぎる。
  • 山田杏奈ちゃん、ひらいて以来久し振りに演技を見たけど全然違う雰囲気ですごい。ひらいての愛ちゃんの狂気はないけど、あの独特の手持ち無沙汰な雰囲気?はそのままだった。山田杏奈ちゃんかわいい。
  • 色々な演出とか、行動とか、見落としているところや読み取れていないところがありそう。あと2回は見返したい。考察読もうかな…

 

以上、映画『彼女が好きなものは』の感想をそこはかとなく書きつくってみました。原作『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』、ドラマ『腐女子、うっかりゲイに告る。』もタイミングがあれば見てみたいです。

見放題サービスでの配信が待ちきれなくて、U-NEXTに770円課金してレンタルしてしまったけど後悔はしてません。もう少しでレンタル期間終わってしまうからあと1回は見返したい…早くネトフリで配信して…*1

それではまた!

 

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*1:映画『ひらいて』も早くテラサ以外で配信してって思ってる