映画『窮鼠はチーズの夢を見る』が心から離れてくれない ※ネタバレ有

こんばんは。以前から観たいと思っていた『窮鼠はチーズの夢を見る』をようやく観れました。鑑賞後、この作品が心から離れなくて困っているので自分が感じたことをぽつりぽつりと書き残していきたいと思います。

 

※以下、映画のネタバレを含みますので未視聴の方はご注意ください。

 

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窮鼠はチーズの夢を見る あらすじ

7 年ぶりの再会 突然の告白 運命の歯車が動き出す― 学生時代から「自分を好きになってくれる女性」と受け身の恋愛ばかりを繰り返してきた、大伴恭一。 ある日、大学の後輩・今ヶ瀬渉と7年ぶりに再会。「昔からずっと好きだった」と突然想いを告げられる。戸惑いを隠せない恭一だったが、今ヶ瀬のペースに乗せられ、ふたりは一緒に暮らすことに。 ただひたすらにまっすぐな今ヶ瀬に、恭一も少しずつ心を開いていき・・・。しかし、恭一の昔の恋人・夏生が現れ、ふたりの関係が変わり始めていく。

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見終わった率直な感想

好き嫌いが分かれる作品と周りから聞いていましたが、私は好きでした。最近『ひらいて』とか、人には薦めないけど自分は好きっていう作品多いかも。過激なシーンが多いからこの映画好き!っておおっぴらには言えないけど、何回か見返したくなるようなこの独特な情緒がある感じ、好き。

それにしても大倉、よくこの役引き受けたな。ジャニーズも脚本を読んで二つ返事でOK、大倉も「断る理由がない。やります」と答えたそうで、俳優業への並々ならぬ決意を感じます。

「心底惚れるってその人だけが例外になっちゃうってことなんですね」「最初から拒んでくれていればよかったのに」、成田凌演じる今ヶ瀬の台詞が刺さるんだよな〜〜。無駄なシーンがあんまり無いしふたりが交わす台詞の空気感とかも良かった。たとえば最初の、探偵業をしている今ヶ瀬が浮気の調査報告書を持ってきたシーン。大倉演じる大伴の「言わないでくれるの?」「どうしたらいい?」の言い方とか、それに「できれば先輩に考えてほしい」と答える今ヶ瀬とか、ぜんぶが絶妙なんですよね。

最終的にふたりは結ばれずに映画は終わりましたが、必ずしも結ばれることが幸せといえないのがこのふたりの難しいところ。原作は映画と違った結末らしいので、漫画も読んでみたいです。

 

大伴恭一の沼の深さ、エグいって

自分を好きな女性と流されるまま関係を持ってきた大伴。流され侍なんて元カノに呼ばれていましたが、こんな人っているんですね。イケメンだからこそ女性に求められ続け、自分から求めることを忘れてしまうとこうなってしまうのか。絶対にハマってはいけない男です。

それにしても、大倉ってこういうどこにでもいるサラリーマンだけど実際いたらめちゃくちゃかっこいいだろうなみたいな役上手いですよね。ドラマの『知ってるワイフ』の時も思ってました。

直属の部下の岡本さん、眠れない大伴に眠りにつきやすくなる飲み物を差し入れしたり今ヶ瀬の誕生日に渡すワインの相談にのったり、少しずつ大伴に頼りにされていって最終的に婚約者になるのすごすぎる。でも若手の岡本さんからして上司の大伴ってめちゃくちゃかっこいいだろうな。最初は付き合うことになるなんて想像してもいなかっただろうけど、だんだんと距離が縮まっていく過程を見てしまうと最高だな。羨ましくてしょうがないです。

 

同性愛作品の面白さについて

私あんまり同性愛を扱った作品って多くは見ていないんですけど、同性愛作品の面白さって「相手を恋愛対象として受け入れていく過程」にあると思っているんですよね。これは同性同士だけではなく男女の間でも、元々恋愛対象としては考えられなかった相手を何かをきっかけに意識し始めて受け入れていくっていうことはよくあるじゃないですか。男女間だと、元々友達関係だったとか元々嫌いで良い印象を持っていなかったとか。私映画やドラマでも恋愛ものを見るのが結構好きなんですがそういう過程も含めて楽しめるのがいい。

で、同性愛作品って片方が異性愛者の場合必ずこの「相手を恋愛対象として受け入れていく過程」があるから私も興味をもって見てしまうのかなと思います。今まで異性しか恋愛対象に見てこなかった人が、いきなり同性を恋愛対象として考えろと言われてもそんな簡単にできるわけがなくて。大伴も男性と付き合うなんて初めは考えられなかったけど、今ヶ瀬と過ごしていくうちに愛おしさを感じて受け入れていく……その過程こそ面白い。

BLの作品だとおっさんずラブ、2gether、消えた初恋、あと今回の窮鼠くらいしか見たことないけどどれも面白かったです。窮鼠が圧倒的に過激なシーンが多いからびっくりしちゃったけど。おっさんずラブと2getherはキスシーンまで、消えた初恋はハグまでなので…って消えた初恋かわいいな!

映画『ひらいて』では女性同士の関係が取り上げられていたのですが、深雪が愛ちゃんに手を出されて戸惑いつつも受け入れていく過程が良かったです。映画でもそれっぽい描写はありましたが、小説を読むと逆に手を出した側の愛ちゃんのほうが同性との行為に嫌悪感丸出しで驚かされます。目に見える行為と目に見えて現れない心情、愛ちゃんと深雪で正反対になっていて興味深かったです。

 

 

そんな感じで、本日は『窮鼠はチーズの夢を見る』の感想やそれに付随して思ったことを書いてみました。思いのままに書き殴ったので読みにくかったりそもそも意味わからなかったりするかと思いますがすみません。

てか、窮鼠はチーズの夢を見るで画像検索したらやばかった。

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大倉の目が好きすぎる…。私がこの映画に心掴まれてるのって、ただ単に大倉が好きだからじゃね?って思ってきました。多分そうだわ。

 

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