何かのヲタクをしているならきっと刺さる。「明日、私は誰かのカノジョ」第5章感想 ※ネタバレ有

こんにちは。漫画アプリのサイコミで連載されている「明日、私は誰かのカノジョ(通称明日カノ)」の第5章が最終回を迎えましたので本日はその感想を書いていきたいと思います!

第1章レンタル彼女編(雪)、第2章パパ活編(リナ)、第3章整形編(あやな)、第4章ホスト編(萌)と次々インパクトのあるストーリーを生み出してきた明日カノですが、今回の第5章配信者編(留奈)も楽しく読めました。

「推しってなんだよマジウケる」 そのカレもそのカノジョもそのモノも、ただの集金マシーン。 普通という名に騙されて異常な事にも気づかない。第5章『洗脳』、開幕。

 

※明日カノ本編のネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。

 

 

読み終わった後の率直な感想

前話(第138話)の時点で解決していることが少なすぎて、次が最終話となるとほぼ解決せずに終わるだろうなとは思っていました。実際最終話読んでみて、結局どうなったの?ということが多くてふわっと終わった感覚…。

開示請求の結果もななみさんが話していたレター先生のこともよく分からないし、大学復学した留奈が何を目指しているのかも謎。図書館に返す本には起業、教祖、人を操る、なんて言葉があって私は留奈がレター先生に洗脳されてそういう本を読んだのかと思っていたけど、逆に留奈が洗脳する側に回ろうとしているという意見もなるほどと思った。留奈は洗脳されている側の愚かさも知っているから尚更。

留奈の心の声はパワーワードが多いし全編通して面白い場面は多かったけど、話全体で見てみると他の章と比べて薄かったなあ〜とぼんやり。どんな話だった?って聞かれても風俗嬢と配信者が付き合って炎上して喧嘩して、みたいな…。ざっくりとしか答えられない笑 でも推しがいる私も配信者のヲタクたちと現実では同じ立場なわけで、留奈とバシのような世界には入れないし外野でしかない。色々考えるところもあったしぐさっと刺さるところもあったな〜。

 

明日カノで突きつけられた、ヲタクの厳しい現実

私が一番ぐさっときたのは、第122話の留奈とバシが付き合うことになった回。2人でタクシーに乗り込むと、配信再開についてTwitterに投稿するバシ。その投稿に一瞬でリプが集まり、そのコメントを手を繋ぎながら2人で読むというシーン。

あ〜〜これきつかったなぁ。リア恋ヲタクではないと自分では思っているけど、推しって誰かのものじゃなくてみんなのもので、特定の女はいないという(一応)前提で楽しんでいるので現実を見てしまったようで震えました。

私がかわいい!かっこいい!って言っている推したちも普通の人間であることには変わりないし、ファンの愚痴を言ったり恋人と一緒に過ごしたり、決して私たちの目に映ることはないけど確かにその現実は存在しているんですよね。誰かの「推し」であるバシとその彼女の留奈の光景をこの目で見てさらに実感しました。

 

見せてあげる、神様の本当の姿

コメント欄を読むまでが明日カノ。そう、明日カノの読者には有識者や考察が得意な人が多くいるので、コメント欄で新たに知る気付きや発見が色々あるんですよね。最終話のコメントで印象的だったのが、今回の章で作者が一番伝えたかったのは「本当の神は推しが好きな自分」ではないか、という考察でした。推しというのは自分が推し活をするためのツールにしかすぎなくて、みんな本当は推し活をしている自分のことが好き。だから推しが自分の思う行動をしなければ叩く。だって「お客様は、神様」だから。留奈はそれを知っているからこそ「推しってなんだよマジウケる」発言が出るんですね。

私はまさに推しが好きな自分が好きなので(ややこしい)、このメッセージには首がもげそうになるほど頷きました。推しのためにヲタクしているんじゃなくて、自分のためにヲタクしている。自分が一番かわいいんです。

プロローグで「見せてあげる、神様の本当の姿」と言っていたので、配信者であり元彼のバシの暴露をするのかな?なんて思っていました。でも神様というのはバシでも誰かの推しでもなくて、推しが自分の思うような行動をしてくれなかったら叩いて、推しというツールを通して推し活を楽しむヲタク自身。今までの明日カノは自分の生活に身近なテーマがあまりなかったからこそ、今回の章はヲタクである私自身に比較的近いテーマで、より身に沁みるものがありました。

 

をの先生、今回も楽しい明日カノをありがとうございました!第6章は3/4に本編公開ということで1ヶ月も先…待ち遠しい…。をの先生も単行本の準備などでお忙しい中毎週更新してくださって感謝です。

来週第6章の予告編が公開されるとのことなのでまずはそれを楽しみに生きます。次の主人公は誰かな。

それではまた!

 

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